日本の八月は暑いですね。殺人的。その暑い・暑い八月にさ らに暑そうな台湾に行ってまいりました。台湾における「獺祭」の取り扱い卸である開元食品が台北と台南の2都市で二日間に1000人を超す来場予定の日本酒 フェアを開催しました。その会に出席するため一緒に輸出している日本銘酒倶楽部の仲間の蔵元たちとともに台湾に出張したわけです。

しかも、「世界に愛される日本酒」というお題をいただいて、80人ぐらいの事前予約されたお客様対象の40分のセミナ ーを二日ともすることになりました。内容は例によって私の話しか持ちネタはないわけですから、「こりゃ、見た目で一 点取るしかない」と、、、いつものように、着物を着ていきました。

着物って「暑い」というのが常識で。誰だってそう思いますね。しかも、角帯の締め方に自信がないのでボロ隠しのため、 羽織まで着用。ところが、ところが、この暑さに耐えなければいけないはずの着物が、寒いんですよ。台湾の冷房の効いた室内だと。

初日は、暑いだろうと覚悟して、長襦袢の下は、どうせ帰ってクリーニングに出せばいいからと肌襦袢なしで行ったら寒くて風邪をひきそうになりました。(尾籠な話ですみません)

翌日は台南に台湾新幹線で移動してそのままイベントの予定でした。荷物の増えるのを嫌って着物のままで台南まで1時間40分の台湾高速鉄道の旅という蛮行に挑みました。(大げさですねぇ) 前日の経験がありましたので、今度は襦袢の下にもう一枚、ちゃんと着込んでいったんですが、これでも寒い。

台北駅の入り口で他の酒蔵たちと待ち合わせた10分ぐらいが暑かったといえば暑かったぐらいで、後は新幹線の中も、400人を超す来場者であふれかえる会場も、打ち上げのレ ストランも全部、肌寒い。

しかし、もっと寒かったのは!!・・・私のセミナー。中国語の通訳が入りますので、40分のセミナーなら半分の20分で話を作ればいいわけですけど、何を血迷ったかもの すごい短いテキストを作っていて、通訳込でも20分で話が終わりそうになりました。

最終的には30分ぐらいになりましたが、悪夢でした。もっとも、我慢して聞いてくれた台湾のお客様のほうがもっと悪夢だったでしょうが。

ちなみに、福岡・台北はエバ航空で行きました。獺祭50の 180ml瓶が入っていますから、往き返りとも食事とともにそれを頼んだのですが、お一人様一本限りの制限つき。 聞くと、無制限に出すと中国のお客様が「爆買い」ならず、「爆飲み」で、ものすごく飲むので制限せざるを得ないとの こと。お土産用の機内販売も「磨き二割三分」と「三割九分」が当初予定の数倍。

うれしいような心配のような。