あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

昨年は7年がかりのアメリカの酒蔵が完成し、何とか獺祭Blueの出荷も始まりました。フジテレビのミスターサンデーでも顛末が流れましたが、当初の仕込み7本目までが獺祭の品質基準に達せず、消毒用アルコールの材料になるなど大荒れの船出でした。

製造を担当していたM君もまさに思いは一緒で、自分で造っているわけですから出来は悪いのは分かっているわけです。それでも、もしかして、会長からOKが出るんじゃないかと人間ですから希望を抱きます。しかし、私も及第点に達していないものにOKは出せません。ですから、その間の彼の心痛たるや大変なものでした。私も「ダメだ」とダメ出しをしながら、M君のメンタルが心配で、「何とか持ってほしい」と祈るばかりでした。

良く、「獺祭はデータで造るからいくらでも(簡単に)出来るんでしょ」と言われることが多いのですが、そう簡単にはデータでできない事が実証されてしまいました。

そんな獺祭Blueも何とか失敗を乗り越えてそれなりの酒に仕上がってきました。まだまだではありますが、条件が違う中でここまで仕上げたM君はじめNY蔵の製造スタッフをたたえたいと思います。

また、酒蔵をやるにあたり、アメリカでのビジネス経験の深い方からの助言も入れ、またアメリカでの酒ビジネス経験も深いアメリカ人の営業責任者も採用し、万全を期しました。

結論から言うと、この布陣ではうまくいかなくて、アメリカ流経営に特徴的な製造そのものを一段下にみるやり方では「獺祭Blueはできない」という事に思い至ったのです。しかし、アメリカ側の責任者はアメリカ流を実績が出ないのに頑固に主張し、獺祭流の「製造が酒蔵の中心にある」という体制に変えるのに大汗をかきました。

しかし、お蔭でこの失敗は「獺祭は獺祭流にやらないとできない」ということに気付かせてくれました。

今年も、とにかく悪条件が有ろうとどうしようと前進します。よろしくお願いします。