大平由美の居酒屋めぐり

居酒屋めぐり

第三十回 ニューヨークでバー・ホッピング! ②

更新日:2009.11.30|居酒屋めぐり|

~お届けします 『獺祭』事情 in NYC~

ニューヨークで聞いてみました。
「居酒屋を定義してみてください」と。

・Sushiを出さないジャパニーズ・レストラン
・ひとつの皿から料理を取り分け食べるスタイルのジャパニーズ・レストラン
・料理をはじめに全部、オーダーする必要のないジャパニーズ・レストラン

そして・・・・・・

・Sake(酒、サキと発音されることが多いです)を飲みながら、日本食を食べるジャパニーズ・レストラン

以上が、ニューヨーカーからの答えの数々。
なんだか納得。
今回も、ニューヨークの居酒屋と酒バーをご紹介します。


NYといえば・・・・・・自由の女神!

NYといえば・・・・・・ゴージャスなリムジン!

NYといえば・・・・・・野生のリス!

 

酒蔵 SAKAGURA

店名がまず、どんとズバリ「酒蔵」。ヒップでオシャレで新しもの好きなニューヨーカーたちが夜毎に集う、人気居酒屋にやってきました。お酒を醸す蔵では なく、お酒を貯えている蔵と言ってもいいほどの品揃えに目を見張ります。その数、優に100種を越えています。日本人にとってすら難しくややこしいお酒の 銘柄、果たしてアメリカ人が個々を識別して注文するのだろうかと、正直、疑問符がつきましたが、逆に、圧倒的なこの品揃えこそが「酒蔵」の魅力。そして、 それらの銘柄を、素材吟味の料理と合わせて実に上手に客に説明、提供するこの店のサーバー(いわゆるテーブル担当の店員さん)の、やる気と能力の高さに感 服します。

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酒蔵」の充実した
酒メニューとコースター
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長崎県より空輸した
鯖を〆て 美味!
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ホッカホカで懐かしい味の
じゃが団子

アメリカがチップ社会であるのはご存知の通り。居酒屋でもラーメン店でも、客側はそのサービスの満足度に応じてチップを支払うわけですが、この習慣のない日本人にとって、どれだけチップを置いていくかは、ドル計算の煩わしさも手伝って、旅行中やビジネストリップ中の面倒な作業といえるでしょう。 ・・・・・・たとえば27.55ドルが請求額だったら・・・・・・15%程度とガイド・ブックに書いてあったっけ・・・・・・もう、いいや、全部で30ドル! こんな展開になりそうです。でも、これではチップが少なすぎるんです。「酒蔵」のサーバーは、基本的に時給はゼロ。チップによって彼ら彼女らの全収入が賄われているそうです。なればこそ、サーバーは必死に、酒の銘柄、特徴、料理との相性などを覚え、日々研究した上で客に説明(客の7割方はアメリカ人ですから、説明は日本語と英語の両方でこなせなければなりません)し、少しでも自分たちの店を訪れる人々が楽しみ、満足してくださるように、気を配り、心を砕いています。チップを割高ととらえる向きもあるかもしれませんが、日本ならばお酒を頼めば自動的に出てくる有料の“お通し”はなく、お酒のことを尋ねても “バイトなので、なーんにも知りません”というリアクションにガッカリすることも、ここでは皆無です。この夜も、マネージャーをはじめ、きびきびと働く、熱意あふれるスタッフに気持ちよく迎えられ、『獺祭・純米大吟醸 磨き二割三分』をはじめ、『真澄』のやわらか純米など、美味しく、楽しい時間を過ごすことが出来ました。

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二割三分ボトルの演出 『和』の心で
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気配り目配りとも素晴らしい
マネージャーの橋本さん

 

☆☆ はみだしメモ vol 3 ☆☆

JOY OF SAKE

年に一回、開催されている日本酒の利き酒イベントに行って来ました。 面白かったのは、お酒を囲むように、ニューヨークの名だたる和食店、居酒屋がブースを持って、自慢の一品を提供していたこと。好きなお酒を見つけ、それに合う肴を作るお店も見つけられるという趣向は、客にとって親切な演出ですよね。利き酒をお猪口からスポイトでとって、自分のグラスに入れてテイスティングするスタイル(日本酒の鑑評会などと同じ)には、どうもなじめませんでしたが、現地の人々は熱心に次々と利き酒をしてはノートを取ったり友人たちと歓談をしながらイベントを楽しんでおり、“ニューヨークで日本酒がブーム”という報道が大げさではないと思わせるのに充分なものでした。 『獺祭』は残念ながら出品はされておらず、会場で知り合った人々に、“わたしの好きなお酒”を推薦できなかったのが、心残りではありましたが。

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ニューヨーカーは案外、
行列が好き
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酒蔵」の充実した
酒メニューとコースター
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とにかく大盛況!

 

酒 花  SAKE HANA

落ち着いてゆっくりお酒を飲めるバーを見つけました。セントラルパークの西側に位置するアッパーイーストサイドというエリアにあります。外観はまるでオシャレなカフェ・レストランのようですが、グッと照明が落としてあり、食事のあとに立ち寄って、じっくりとお酒を飲みたくなる雰囲気です。客層のほとんどを欧米人が占め、この夜も、日本人はカウンターに座ったわれわれのみでした。お酒のブランドも人気処がズラリ。中でも、『獺祭』をひいきにしているお客さんが多いと、マネージャーの小泉さん。メニューには、『二割三分』『50』『三割九分の発泡にごり』の3種類。なんと優秀!さらに・・・・・・こっそり裏話を打ち明けましょう。でも、それだけでは飽き足りない好奇心旺盛な客のために裏メニューが用意されていて、そこに『三割九分』があるのです。レギュラー・メニューにあると、『三割九分』は『二割三分』と『50』の間でスルーされてしまいがちなんだとか。そこで裏メニューに、という訳です。優秀を越えて、脱帽です。

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ひっそりしていて
お洒落なエントランス
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メニューはカラフルです

カウンターで飲み始めて小1時間ほどたったとき、テーブル席のカップルに『獺祭・純米大吟醸 二割三分』の四合瓶ボトルが運ばれていきました。聞けば、時々いらしてはいつも二割三分をボトルでオーダーされるとのこと。 話しかけたい・・・・・・でもカップル・・・・・・結局、逡巡も長くは続かず、おじゃまさせていただきました。日本酒歴やなぜ『獺祭』なのかを尋ねてみたところ、男性からこんな嬉しいことばが返ってきました。 “日本酒を飲み始めたのは15年ほど前のことだが、もっぱら熱燗で感動的ではなかった” “この4、5年でクォリティーがあがり、2年前に「酒花」で『獺祭・二割三分』を飲んで感動した” “何万もする高いワインに劣らぬ味と香り、エレガントさがある” “DASSI(だっさい)は、発音が簡単で覚えやすいので、友人たちに薦めることもできる。50、39、23と区別も明快。でも、なんといっても23がベストでリーズナブル” こちらこそ、感動的でした。わたしが知りたかった、ニューヨークで『獺祭』が受け入れられ、愛されている理由のすべてが、彼のことばの中にありました。

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メニューはカラフルです
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メニューはカラフルです

 

☆☆ はみだしメモ vol 2 ☆☆

レストラン・ショー

日本食品、酒、地ビール、焼酎などを輸入販売している貿易商社による、飲食店、リカーショップを対象としたデモンストレーションに旭酒造も参加。わたしもブースでお手伝いしました。もっとも印象に残ったのは、「世田谷ラーメン」というお店からいらした3人のドリンク担当者(ハングル語で会話)が、あちこちの酒ブースで味を見て、最後に『獺祭・純米大吟醸50』に決め、ケースでオーダーをくださったこと。『獺祭』が飲めるラーメン屋さん、日本にあるでしょうか??やっぱりニューヨークはおもしろくて刺激的!

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獺祭ブースは大人気でした!

ニューヨーク『獺祭』事情、アングルを変えて次回も続きます。

お楽しみに 今夜も素晴らしいお酒とお料理に出会える幸せに感謝して、乾杯!

蔵元の蛇足

実は、残念ながらここで紹介されている「酒花 SAKE HANA」が年内で閉店されることになりました。決して不採算店ではなかったためマネージャーのトシさん(トシさんで通ってたから小泉さんという姓だとは 知らなかった!!)がオーナーに買い取り交渉をしたようですが、色々条件が難しくて断念したようです。

でも、「酒花」をあそこまで仕上げたトシさんですからきっとまた素晴らしい店をオープンして私たちの前に現れると思います。それまで一寸お待ちくだ さい。それとも、みんなで新店に投資してニューヨークのバー・オーナーになるのも悪くないですねぇ。ニューヨークに行ったとき自分の店で一杯なんていかが ですか?

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