トップページ > 獺祭について

獺祭の蔵人Dassai Artisans

獺祭をつくる匠たち

旭酒造では、ひとりの杜氏の勘や経験に頼るのではなく、社員全員で酒づくりを行っています。
高品質の酒を、安定的にお届けするためです。したがって、社員ひとりひとりが酒づくりの匠なのです。



1995年2月28日生まれ / 製麹チーム ♯009・清木 卓




旭酒造は、現時点でできる最高の努力を酒づくりに注ぎ込んでいる。そこに向けた挑戦のひとつに、クラフト獺祭がある。これは、入社3〜5年くらいの若手蔵人2名が、「獺祭らしい獺祭」を目指して、洗米から瓶詰めまですべての工程を担当するというもの。清木もチャレンジした。
実は自分から手を挙げたわけではなく、結婚式を控えた同期入社の仲間から、披露宴用の獺祭を一緒につくってくれと頼まれたのがきっかけでした(笑)」
こうして、入社5年目コンビによる酒づくりが始まった。
「披露宴のゲストは女性が多いと聞いたので、少し甘めで飲みやすいお酒にしようと考えました。僕たちとしては大成功で、評判もよかったです。なにより、披露宴が盛り上がったことがうれしかったですね

清木は、いま担当している麹づくりの難しさをこう語る。
「麹は生き物なので、水分の量などのちょっとした違いで成長速度が変わります。正解がないから難しいとも言えるし、だからこそやりがいがあるとも言えます」。クラフト獺祭に挑戦したことで、酒づくりの奥深さを改めて知ったと語る清木は、「いずれ、自分の思った通りの完璧な獺祭を世に出したいです」と、目を輝かせる。

1997年10月24日生まれ / 甘酒・梅酒チーム ♯008・村田大輝



旭酒造が「麹仕立て 獺祭 甘酒」をつくるようになったのは2018年と、比較的最近のことだ。この取り組みの立ち上げから携わっている村田が、なぜ旭酒造が甘酒をつくるようになったのかを説明してくれた。
「ベテランの農家さんが育てた山田錦でも、どうしても5〜10%は粒ぞろいが悪かったり、色が悪かったりします。でも、それを廃棄してしまうのでは農家さんの負担になるし、環境にもよくない。これを有効活用したいということで、甘酒づくりがスタートしました」。
けれどもこの試みは、順風満帆というわけではなかった。
「お酒と違って甘酒にはアルコールがないので、菌が繁殖しやすいんですね。お酒をつくる工場なので当然ながら酵母菌などがいますが、これを徹底的に排除することがポイントでした。タンクを洗剤で洗った後に熱湯ですすいで、オゾン水で仕上げる。1年がかりでここに辿り着きました」

出来上がった甘酒は各所で好評を博し、大手ハンバーガーチェーンとのコラボレーションも決まった。「全国の方があの甘酒の味を楽しんでくださるのかと思うと、苦労が報われた気がしました。やってよかったです」

1977年9月19日生まれ / 精米チーム ♯007・井手彰二



2016年に旭酒造に入社した井手は、それまでは大阪で営業職に就いていたという変わり種。以来、精米ひと筋で腕を磨き、ノウハウを蓄えてきた。そんな折、井手に難しい仕事が降りかかってきた。「獺祭 未来へ 農家と共に」という新商品を開発するにあたっては、精米歩合8%にチャレンジすることが決まった。そしてその担当者に、井手が指名されたのだ。
「8%と聞いた時には、正直、できるのかなという不安が大きかったですね。いざ作業を始めてみると、8%まで磨くと米が軽くなりすぎて、精米機が空回りすることがわかりました。さて、これは困ったな、と」
この難局を、井手はどのようにクリアしたのだろうか。
「最終的には、何台かの精米機で精米した米を1台に集めて対応しました。これに手間がかかりましたし、精米に要する時間も普通の約2・5倍、10日ほどかかりました」。
こうした苦労話を、井手が楽しそうに話すのが印象的だ。

「初めてのことばかりだったのでおもしろかったですね。お酒が完成した時には、大きな達成感がありました」。なるほど、前例のないプロジェクトの担当者として井手が指名された理由が、少し理解できたような気がする。

現在、旭酒造は22の県から山田錦を仕入れている。産地によって微妙に異なる性質の違いを見極めることが、精米をするうえで重要だと井手は語る。

1993年3月14日生まれ / 洗米チーム ♯006・桒原聡太



酒屋を営む家庭に生まれた桒原聡太は、酒を愛する父の影響で酒づくりを志した。現在担当している洗米の工程でこだわっていることを、このように語る。
「お米をひと粒、ひと粒、割れないように丁寧に洗います。洗米は、お米に水分を戻す工程でもありますが、吸水率の目標値に近づけることも心がけて作業をしています」
ただし、「たとえ同じ産地のお米であっても、その特徴は千差万別です」と桒原は語る。「毎朝、洗米を行う前に試験を行ってお米の性質を調べます。産地によってもロットによっても性質は異なるので、データやこれまでの経験から、どれくらい米に水を吸わせるのかをコントロールします」

桒原が酒づくりのおもしろさ、難しさを改めて感じたのは、クラフト獺祭を担当した時だったという。クラフト獺祭とは、入社3〜5年の若手が2人一組でゼロから酒づくりにチャレンジするという取り組みだ。「僕は2回経験しましたが、それぞれの工程で細部にまでこだわることできれいな酒ができることがわかりました」。入社して8年、酒づくりにのめり込む桒原は「この道に進むきっかけを作ってくれた父に感謝しています」と笑った。

米を洗う前に、その日に扱う米の性質やコンディションを把握する。機械にかけてデータも取るが、「まずは見ることが大事です」と、桒原は語った。

1999年12月26日生まれ / 製品チーム ♯005・三井崇史




入社4年目の三井崇史は、旭酒造本社のすぐ隣にある小学校を卒業した。
「会長(桜井博志)と社長(桜井一宏)の小学校の後輩にあたるので、社員の間では『最強の学閥』だと言われています(笑)」
高校時代の恩師からの推薦を受けて旭酒造で働くことになった三井は、発酵管理などを経験してきた。彼がいま担当しているのは、酒を瓶に詰める充填機の組み立てと、この工程の検品だ。
「朝、早出して充填機を組み立てます。ここをしっかりやらないと、ラインでエラーが出て仕事にならなくなるので、気を使いますね。発酵管理で酒母を担当していたこともあるので、どれだけ丁寧に酒がつくられるのかはよくわかっています。だからこの工程の重要性も理解しているつもりです」
少しずつ酒づくりの経験を積んでいる三井は、まだ20代前半。学ぶべきことがたくさんあるのと同時に、可能性も無限に広がっている。

1994年9月14日生まれ / 上槽チーム ♯004・村上篤祐



村上篤祐が行っているのは、醪を搾る工程で使う薮田式自動醪搾機(通称ヤブタ)をきれいに清掃する作業。酒から分離された粕を取り除くこの作業は、「粕剥ぎ」と呼ばれる。この作業がいかに大事であるかを、村上はこう述べる。
「粕を丁寧に剥ぐことが、獺祭のきれいな味わいにつながります。この搾りから先の工程は、酒の味をよくするというより、味のよさを維持してお客さまに届けるためのものです。だから搾りの担当には重大な責任があります」

大学の研究室でワインづくりを学び、この分野に興味を持った村上は、インターンシップを利用して旭酒造で働いた経験を持つ。
「インターンの後に正式に就職しようと思った理由は、ここのお酒が特別においしかったからです(笑)。
学生時代から酒づくりは大変だと思っていましたが、旭酒造で働くようになって感じることは、常にお客さまのことまで考える酒づくりは大変だけどやりがいもあるということです」
入社2年目の村上は、「これからもっとたくさんの部署を経験して、酒づくりをトータルで理解したいです」と、遠くを見た。

1995年5月24日生まれ / 酒母チーム♯003・植月聡也




植月聡也は、いま行っている工程について、「酒母といって、お酒の元となるものをつくる作業です」と説明した。
「どの工程も重要ですが、酒母づくりは、これからお酒が出来上がっていくうえでの最初の段階なので、味を左右する重要なポイントになります」
植月が旭酒造に入社しようと思った理由がおもしろい。
「大学での専攻はまったく違う分野で、酒づくりとは縁もゆかりもありませんでした。でも自分がどんな仕事をしたいかと考えた時に、世界一のものをつくる仕事をしたいと思ったんです。旭酒造は日本一の日本酒をつくっているわけですから、世界一にも通じる。そう思って入社を決めました」
2週間にわたって酒母の面倒を見るうえで大事なのは、温度などのデータと、酵母の状態や米の溶け具合を感じ取る感性のふたつだという。
「撹拌の作業は重労働で体力的には厳しいですが、酒づくりをゼロから学ぶのは楽しいですね」
畑違いの分野から酒づくりに転じた植月は日々、乾いたスポンジのように酒づくりのノウハウを吸収している。

1994年9月14日生まれ / 製品チーム♯002・米原拓哉



「ここで行っているのは、お酒を詰めた瓶にラベルを貼る工程です」
こう語るのは入社6年目の米原拓哉。これまで、発酵管理などの経験を積んできた彼はいま、製品ラインに流れる酒瓶に目を光らせる。つまり、いい味をつくる工程の後で、いい商品をお客さまに届ける工程を担当しているのだ。
「やはり、お客さまが実際にご覧になって、手にとっていただくわけなので、商品としてきちんと仕上げることも大事だと感じる日々です。印字の場所を少し工夫して、従来より広い場所に移したところ、見映えがよくなりました」
山口県出身の米原は、九州の大学で発酵食品について学んだという。
「地元に帰って就職したい、できれば大学で学んだことを活かせる職に就きたい。そう思って選んだのが旭酒造です」
この仕事を選んでよかったのはどんなときか、という質問にはこう答えた。「搾ったお酒のテイスティングをして、思った通りの味に仕上がっている時には、本当にうれしい気持ちになります」
「大学で学んだことも役に立っていますが、やはり現場で学ぶことのほうがはるかに多いです」と、米原は充実した表情で語った。

1996年4月16日生まれ / 製麹チーム♯001・濵渦大夢




自身が担当する製麹工程の重要性について、濵渦大夢は熱心に語り始めた。
「麹には酵素が含まれていますが、麹をいいバランスでつくらないと、米が溶け過ぎたり溶けなかったり、あるいはお酒に雑味が出たり尖った味になったりします。獺祭が目指す味にするためには、目標の数値にできるだけ近づけなければなりません。そんな思いで、麹づくりに取り組んでいます」
大学で微生物の研究をしていた濵渦は、同じゼミの先輩が旭酒造に入社したことから酒づくりに興味を抱くようになった。
「初めて獺祭を飲んだ時のことははっきりと覚えています。香りがよくて、重たくなくて、飲みやすいのに味わいが深くて、これがおいしいお酒なんだなと思いました」。
高知県出身の濵渦は、「地元は酒豪が多くてよく日本酒を飲みますが、獺祭の味には自信があります」と、胸を張る。入社3年目、洗米や仕込み、そしてこの麹づくりなどさまざまな工程を経験して感じるのは、「自分がひとつでもミスをすると酒の味に直結するというプレッシャー」だという。
同時に、そこにやりがいも見出していると、力強く語る。

メニューの開閉