◆獺祭の会中止◆

まず、お詫び申し上げます。6月26日と7月3日に予定していた東京獺祭の会と阪神獺祭の会が、蔓延防止等重点処置によりホテルの宴会場でも酒類提供が断られる事態になり、中止せざるを得なくなりました。

私共にすれば思うところはいろいろあるのですが、ここは政府の決定に従うべきと思い中止を決断いたしました。楽しみにされていた方には重ねてお詫び申し上げます。申し訳ございません。

ただ、通知が来たのが東京の会の寸前の6月21日で、当日まで時間がなく、全てのお客様にお知らせできているかは不安でした。そのため、社長と私の二人は26日に日帰りで東京に飛びまして、会場であるグランドプリンス新高輪の飛天の間入り口に開場時間に合わせて、連絡が間に合わず御出で頂いたお客様にお詫びするため待っておりました。

お陰様で中止の周知はうまくなされたようで、どなたも来られる方はおられずホッとした次第です。社長から「あんたはプリンスホテルのトイレに行くために今日は東京に来たんだね」と言われましたが、とにかく無駄足を踏む方がいなかったことが何よりの幸いでした。

◆意見広告◆

「私たちは飲食店の命と共にあります」ということで5月24日に日経新聞に一面広告を出しました。ツィッター上で掲載された反応は日経新聞によると1600万件に上ったそうです。

当初、この主張を打ち出すことは(前々回の蔵元日記も含め)、「SNS上で炎上するよ」と脅かされたりして、それなりに覚悟して出した広告ですが、皆様の反応に同じ思いの方が多数いらっしゃることに意を強くしました。

◆ミサトの部屋◆

銀座店にアニメのエヴァンゲリオンに登場する主人公の一人である葛城ミサトの部屋を6月7日から8月31日まで再現しております。

10何年前に映画館で庵野監督のエヴァンゲリオン劇場版を見ていて、劇中の主人公の部屋いっぱいに獺祭が並んでいるシーンに、椅子から転げ落ちそうになって以来、ずっとやりたかった展示を、今回実現できました。

見て頂ければわかりますが何から何まで劇中の部屋を模しています。また、一緒にエビスビールとUCCの缶コーヒーも展示しています。これは二社に当時の製品をわざわざ再現していただいたものでサッポロさんとUCCさんの金銭を度外視した協力のもとに実現したものです。ご両社の協力に感謝しています。

ちなみに、獺祭も遠心分離三割九分の720ml当時の意匠のままで、数量限定ではありますが、復刻しております。(獺祭ストア銀座と池袋のエヴァンゲリオンストアだけの販売になります)

◆蔦屋で獺祭フェア◆

これは終わったイベントですが、中目黒と一部代官山の蔦屋で「革新者しつづける者たち」というキャッチフレーズで先月二週間にわたり獺祭フェアを開催しました。

蔦屋さんによると、

「ビートルズの音楽も、シャネルのスーツも、印象派の絵画も、最初世に出てきたときは、ちょっとした革命だった。ずいぶん批判もされたという。でも、本物はそんなことでは淘汰されない。ちゃんと一般に受け入れられ、いつしかそれがメジャーになった。メジャー=ダサいなんて誰が決めた? 有名になっても、正統派に位置づけられても、常にベストを目指してさらに革新し続ける。それこそがホンモノ、そんな姿はいつの時代もかっこいい。そして先駆者たちと同様に、現代にも常識を疑い、「最高」を求め、走り続ける日本酒がある。それが獺祭だ。アート、音楽、建築、文学、食、ビジネス……。それぞれのジャンルの革命児の言葉とともに「獺祭」を語ろう。」

だ、そうです。感激しました。

◆金髪の蔵元?◆

10数年ぶりに雑誌SPAの「エッジな人々」という特集ページにのせて頂きました。弘兼先生と、これは今、本当にエッジな人である六本木や銀座でクラブ「チック」を経営している守川さんと三人で登場したものです。

なんで「金髪の蔵元」か?というと、あまりに会場となった守川さんの店がゴージャスで光り輝いているため、私の白髪が金髪に写っているからです。ついでに、最初に取材された時の紹介の切り出し文句も思い出しました。「エッチな人々ではありません。エッジな人々です」

10数年たっても進歩してませんね・・・・・、はぁ・・・・・っ。