獺祭梅酒の「梅」まで美味しく。専門学校との取り組みを紹介します。

文責:広報 千原

 

旭酒造が2019年より発売している「獺祭梅酒」。「獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分」に最高品質の紀州南高梅を漬け込んで仕込んでいます。

ここで余ってしまうのが梅酒を漬けたあとの「梅」。

獺祭梅酒 梅の実

たくさんの食用可能な梅がありもったいないのですが、自社で加工するのも限界がある状態・・・。副産物も価値のあるものに生まれ変わらせたいと願い、大阪キャリナリ―製菓調理専門学校へご相談したところ、企業プロジェクトとして製菓・製パン科16名の学生さんに「獺祭梅酒の梅を使ったパン」を考えてもらうことになりました。

まずは梅酒を漬けた後の梅を学生さん達に味見をしてもらいました。

お酒をほとんど飲まない(コロナ禍の影響で、飲み会ができないという要因もありそうです)という20歳になったばかりの学生さん達にとって、お酒に漬け込んだ梅の風味は馴染みがなく食べにくい・・・という印象だったそう。

その上、実の個体差も大きく、実が硬いものから柔らかいものまで品質が一定ではなく、なかなか扱うのに苦労したようです。

大阪キャリナリ―製菓調理専門学校の皆様

8月末、旭酒造社長の桜井一宏の前でのプレゼンテーションにより、惣菜パンと菓子パンそれぞれ1作品ずつを選出しました。

どれもそのままお店に並んでいてもおかしくない力作ばかり。そんな中選ばれたのは、「梅ジャムのクリームパン」と「梅マヨともちのおつまみパン」です。

梅ジャムのクリームパン 梅マヨともちのおつまみパン

当初学生さん達が苦手としていた梅の風味がしっかりと生かされた味はもちろんのこと、見た目、食感も素晴らしく、お酒も進みそうな味に満場一致の結果でした。

こちらの最優秀賞の2種類のパンは、指導を担当した大下シェフの人気店、ブーランジェリービアンヴニュ(神戸市御影)にて期間限定で販売されます!

 

実は7月にも一度プレゼンテーションを行っており、試作品を試食させて頂きました。

そこから大きく方向転換をして全く別の提案をして下さったチームもあれば、食べやすさや大きさにも気を使い、完成度を高めたチームもありました。

学生さん達が、長期間頭を悩ませ取り組んで下さったことが伝わり、嬉しくなりました。

阪キャリナリ―製菓調理専門学校の皆様と旭酒造 社長の桜井と広報 千原

この企業プロジェクトが調理や商品企画の良い経験となっていれば何よりです。また、製パン・製菓・調理を学ぶ学生さん達にとって、お酒がより身近な存在になるきっかけになれば嬉しいです。