文責:藤井 佑南

 

2023年12月1日、旭酒造 精米所にて「最高を超える山田錦プロジェクト2023」の予審会が行われました。

 

今年で5回目の開催となりますが、過去最高の144件のエントリーがありました。

昨年の倍近い応募で、この活動が徐々に生産者の皆様に広がっているのを実感しました。

 

■審査項目の確認

 まずは恒例の審査項目の確認です。旭酒造 製造部精米チーム責任者の榎本より、審査基準のポイントを審査員の皆様にご説明します。今年は昨年に引き続き、①心白が大きすぎない(高精白に耐えうる)②心白が玄米の中心に発現している(精米途中に割れにくい)の二点に注目して審査します。

 

※心白とは・・・玄米の中心部分にある白色の不透明な部分。

※高精白とは・・・お米を精米する際、より小さくすること、精米歩合が低いこと。

今年は、審査員の新中野工業顧問の為久氏から、既存の、いわゆる等級検査での基準だと精米すると割れやすい可能性があること共に、どういうお米が精米時に割れにくく、獺祭が求める高精白に耐えられるか、を説明頂きました。

 

■審査開始

屋外に移動し、審査員による目視審査の開始です。外の光でより細かくお米を審査していきます。

人間の目で見ることで、データの数値だけでは気づくことのできない部分を審査することが可能になります。

玄米と一緒に置かれているのは、事前に穀粒判別器で計測した結果です。

穀粒判別器とは、米粒の状態を細かく判別し、鑑定する機械です。整粒かどうか(米穀検査における米粒の区分の一つ。被害粒・死米・未熟粒・異種穀粒・異物を除いた粒のこと。)心白があるか、ないか。を機械を使って数値化したものを、今回の目視審査の参考にしました。

 

参考:農林水産省HP「検査用語の解説」より

 

■総評

今年のお米は、夏の降水量や気温の高さが影響したのか、例年よりかなりシビアな審査となりました。

しかし、昨年よりも、心白をより中心に小さくできるように試行錯誤してくださっている。と感じた面もあったようで、厳しい環境の中でも「最高を超える山田錦」を作るための農家の皆様の努力が伺えます。

 

予審の結果、6点が結審に進む事となりました。今年はどんな山田錦がグランプリになるのかこれから楽しみです!

・結審 12月21日 水曜日 ※一般・メディアともに非公開

・表彰式 1月12日 金曜日 【帝国ホテル・東京】

 

■会長桜井博志の想い 蔵元日記vol.554【最高を超える山田錦プロジェクト】

■会長桜井博志の想い 蔵元日記vol.556【山田錦値上げ】