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獺祭 登龍門DASSAI Artisanal Inception

獺祭 登龍門 清木卓・清原勇希

担当ペア清木卓・清原勇希

清木卓
清木卓
山口県出身で、現在仕込みチームの主任です。CRAFTの取り組みが始まった当初から参加を重ね、今回4度目の参加となります。
清原勇希
清原勇希
大学では食品衛生を学んでいましたが、成人を迎え様々なお酒を飲む中で日本酒に興味を持ち、自分で造ってみたいと思い入社しました。入社時は上層チームに所属されましたが、その後に今の蒸米チームにいます。

ーまず、清木さんはCRAFT4回目の挑戦ということで、CRAFTの取り組みに関してもベテランですが、今回の参加のきっかけは何だったのですか?

清木:今回は自主的にというよりは、指名を受けて参加を決めました(笑)

清原:そうなんですよ(笑)僕がこの4月で入社3年目となり、まだまだ未熟な上にクラフトも初挑戦。ということで、大ベテランの先輩と組ませていただきました。

ーなんだか、お二人の雰囲気もよく似ているような…(背丈もそっくり)そんなお二人ですが、当初の目標とする味わいはどのように決められましたか?

清原:初挑戦となるので目標とする味わいを決める上で決定権をいただきました!スッキリとした甘さ・フワッとした口当たりの軽いお酒にしたいと思い、清木さんに相談しました。

ーそれを聞いて先輩清木さんは?

清木:まず、「甘味」というところを意識して造るため、甘さを左右する麹の酵素力価の数値を意識する様にしました。酵素力価とは、麹が米を溶かし糖分を造るときの酵素の力を表したものです。この数値が高いと米がしっかりと糖化をし、甘さが確保出来ます。

ーへえ~酵素力価…初めて聞きました。

清木:また、口当たりの軽いアルコール度数をめざして、通常の磨き三割九分よりもコンマ以下の単位でアルコール度数をなるべく抑えることを意識しました。

ー実際に造り初めて、苦労したこと失敗したことありますか?(小声)

清原:当初は、甘味とアルコールのバランスで全体的に軽い口当たりを意識していましたが、予想よりも発酵が進み、アルコール度数が上がっていきました。もろみの発酵管理は非常に難しく、予想通りには行きませんでした。加水でアルコール度数をコントロールすることも可能ですが、その分旨みの部分も薄まってしまうことは避けたかったので、目標を替え、しっかりとした飲みごたえのあるバランスを意識しました。

ー酵母が糖分を基に発酵しアルコールを造りだす過程で、米の糖化がしっかりされた事によって、アルコール度数も想定以上に上がったということでしょうか?

清木:そうですね。そこのコントロールが完璧に出来ればよかったのですが

ー目標変更をして出来上がったお酒の味わいはいかがでしたか?

清原:最終的にアルコール度数が16.78度となりました。通常の磨き三割九分よりずっしりとした口当たりです。甘味も十分にありますので、唐揚げ等の揚げものとがっつり合わせるのも個人的におすすめです!

清木:食後に飲むとしたら、さっぱり系のアイスクリームと一緒にどうぞ!

清原:バニラアイスと合わせましたが、かなりヘビーでした。(満足度120%)

ー最後に、今回の取り組みを通しての感想をお願いします。

清原:自分自身経験が浅く、数値の見方や、この味わいにするためにはどのような発酵経過をたどればよいのかなんとなくしか分かりませんでした。的確な数値を目標に設定してもらい、経験することで、実践的な知識と、参考書などを理解する力を蓄えることが出来ました。また是非挑戦したいです!

清木:クラフト開始当初より参加していて、今回4回目の参加となりました。

当初のクラフトはペアそれぞれ経験のある工程を率先して担当するというように、分担して行っていました。現在のクラフトは、経験未経験問わず、造りの工程全て2人で作業するため、やったことのない仕込みの部分や工程の知識が、よりリアルに見える様になりました。後輩に教える為に、改めて自分が学び直すきっかけにもなりました。

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