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獺祭 登龍門DASSAI Artisanal Inception

獺祭 登龍門 鈴木白彬・冨山元気

担当ペア鈴木白彬・冨山元気

鈴木白彬
鈴木白彬
現在、製麹チームの主任をしています。今回で4度目の登龍門挑戦です。
冨山元気
冨山元気
山口県防府市出身です。醪を清酒と酒粕に分ける上槽チームに所属しています。酒造りの全体像を把握し、知見を深めたいと考え参加を希望しました。

―鈴木さんへのインタビューは3回目ですね!通算4回目の登龍門挑戦は旭酒造最高記録です!そういえば、前回挑戦した際に、次回への意気込みをお伺いしていましたが…

鈴木:そうですね!回数を重ねる毎に課題が生まれ、今までの取り組みで学んだことを全て活かし、自身の目標とする酒を造りたいと思い挑戦しました。

―そんな鈴木さんとペアになったのは、入社2年目の冨山さん。冨山さんが登龍門に挑戦しようと思った経緯はなんですか?

冨山:同じ部署の先輩である方々が登龍門に取り組む姿を見て、挑戦を決めました。入社後、上槽チームでお酒を搾る工程を担当しており、麹や仕込みの工程には不安がありましたが、酒造りの工程を一貫して学びたいとの思いが強く参加を決めました。

 

―その不安を吹き飛ばすかの様にペアが登龍門挑戦4回目の鈴木さんだったわけですね。

冨山:鈴木さんに就いて学べば、きちんとしたお酒に仕上げることが出来ると確信はありました。

―お2人が取り組む「登龍門」は当初どんな酒にしたいという目標がありましたか?

鈴木:甘すぎず、飲みやすく、香りが立つ、出来るだけ上品な酒を造りたいと思いました。そう思ったのも、昨年末、1か月社外研修のため京王プラザホテルの和食レストランの店頭に立たせていただいた経験からでした。食事とお酒を合わせていただいたときに、料理をひきたたせながらも、酒単体での存在感を感じることの出来るそんな酒が造りたいと強く思いました。

 

冨山:いうならば、某食品メーカーさんの松茸のお吸い物の様な、存在感もありながら料理の邪魔をしない、料理をより引き立てるそんなイメージでした。

―わかりやすい例えですね!確かに単体でもお料理と合わせても美味しいですもんね。 そんな上品な「登龍門」を目指して、選んだお米は何処で造られたものでしたか?

鈴木:山口県産の米を使用しました。今までの仕込み経過からみえる米の特性や出来上がりのイメージからこの米に決めました。

 

冨山:当初別の県産米を使用する予定でしたが、鈴木さんと相談したうえで出身地のお米を使うことになり、更に思い入れが強くなりました。

―お二人それぞれに思い入れをもって取り組んだ登龍門ですが、造りの工程は順調でしたか?

冨山:事前に各工程に入り、予習させてもらっていました。そのお陰もあってか、洗米に関しては想定した通りに米を操作することができました。

 

鈴木:僕も今までの挑戦の中で、一番納得のいく洗米工程を踏むことができました。多少のぶれはありましたが、そこのリカバリーを想定しながら、各工程を行う余裕がありました。全体的に安定した造りを行うことが出来たと自負しています。

―経験値の豊富な鈴木さんとペアになった冨山さんはすごく心強かったのではと思います。その後の酒母・仕込みは順調でしたか?

冨山:酒造りの参考文献を読み、事前に勉強はしていましたが、「獺祭」の造りは一般的な酒造りと異なる部分が多く、各工程の手順はわかっていても、理屈を理解して造るにはまだまだ学びの途中だと実感しました。鈴木さんに色んな事を教えていただきました。

 

鈴木:麹造りなんかは、逆に理屈を教えることはできても、経験値は教えることが出来ないですし、言葉で伝えるのが難しい「感覚」的な部分も多いので、そこを冨山が掬い取って2人で上手くまとめ上げることが出来ました。

―そして出来上がったお酒の味わいはいかがでしたか?

冨山:目標とした、食事の邪魔をしない、綺麗な甘みとすっきりとした後味を表現する事ができ、納得のいく酒を造ることができました。一生忘れることの出来ない挑戦になりました。次回は、獺祭の酒造りについての理屈を熟知した後に、登龍門を引っ張っていく側として挑戦したいです。

 

鈴木;自身の目標とする味わい・造りを十分発揮することが出来、やりきった感はあります。でも、今度は別の産地の米を使い、同じように満足のいく味を表現できるのか、新たな課題を見つけて取り組みたいと思っています!

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